12月のテーマは「電動車を導入しよう」です。
「電動車」ってなに?
100年に一度の大変革が起こっている自動車産業。「電動化」、「デジタル化(自動運転)」が自動車を選ぶ場合
の新しいポイントとなるなど、その価値の構造も大きく変化しています。特に電動化は、「カーボンニュートラル」
の実現のカギを握る重要な動きです。
電気を動力源として使う自動車を「電動車」と呼びますが、動力源の100%が電気である「電気自動車(EV)」
のほかにも、ガソリンと電気の両方を使う「ハイブリッド自動車(HV・HEV)」や「プラグイン・ハイブリッド自動車
(PHV・PHEV)」、水素を使って電気をつくる「燃料電池自動車(FCV・FCEV)」があります。
エコドライブ
1. ふんわりアクセル「eスタート」
発進するときは、穏やかにアクセルを踏んで発進しましょう(最初の5秒で、時速20km程度
が目安です)。日々の運転において、やさしい発進を心がけるだけで、10%程度燃費が改善
します。焦らず穏やかな発進は、安全運転にもつながります。
2. 車間距離にゆとりをもって、加速・減速の少ない運転
走行中は、一定の速度で走ることを心がけましょう。車間距離が短くなると、ムダな加速・減速
の機会が多くなり、市街地では2%程度、郊外では6%程度も燃費が悪化します。交通状況に応じ
て速度変化の少ない運転を心がけましょう。
3. 減速時は早めにアクセルを離そう
信号が変わるなど停止することがわかったら、早めにアクセルから足を離しましょう。
そうするとエンジンブレーキが作動し、2%程度燃費が改善します。また、減速するときや坂道を
下るときにもエンジンブレーキを活用しましょう。
4. エアコンの使用は適切に
車のエアコン(A/C)は車内を冷却・除湿する機能です。暖房のみ必要なときは、エアコンスイッチ
をOFFにしましょう。また、冷房が必要なときは、車内を冷やしすぎないようにしましょう。たとえば、
車内の温度設定を外気と同じ25℃に設定した場合エアコンスイッチをONにしたままだと12%程度
燃費が悪化します。
5. ムダなアイドリングはやめよう
待ち合わせや荷物の積み下ろしなどによる駐停車の際は、アイドリングはやめましょう(※1)。10分
間のアイドリング(エアコンOFFの場合)で、130cc程度の燃料を消費します。また、現在の乗用車では
基本的に暖機運転は不要です(※2)。エンジンをかけたらすぐに出発しましょう。
※1:交差点で自らエンジンを止める手動アイドリングストップは、以下の点で安全性に問題があるため
注意しましょう。(自動アイドリングストップ機能搭載車は問題ありません。)
手動アイドリングストップ中に何度かブレーキを踏むとブレーキの効きが悪くなります。
慣れないと誤動作や発進遅れが生じます。またバッテリーなどの部品寿命の低下によりエンジンが再始
動しない場合があります。
エアバッグなどの安全装置や方向指示器などが作動しないため、先頭車両付近や坂道での手動アイドリ
ングストップはさけましょう。
※2:-20℃程度の極寒冷地など特別な状況を除き、走りながら暖めるウォームアップ走行で充分です。
6. 渋滞を避け、余裕をもって出発しよう
出かける前に、渋滞・交通規制などの道路交通情報や、地図・カーナビなどを活用して、行き先やルート
をあらかじめ確認し、時間に余裕をもって出発しましょう。さらに、出発後も道路交通情報をチェックして
渋滞を避ければ燃費と時間の節約になります。たとえば、1時間のドライブで道に迷い、10分間余計に走
行すると17%程度燃料消費量が増加します。
7. タイヤの空気圧から始める点検・整備
タイヤの空気圧チェックを習慣づけましょう。タイヤの空気圧が適正値より不足すると、市街地で2%程
度、郊外で4%程度燃費が悪化します(適正値より50kPa(0.5kg/cm2)不足した場合)。また、エンジ
ンオイル・オイルフィルタ・エアクリーナエレメントなどの定期的な交換によっても燃費が改善します。
8. 不要な荷物はおろそう
運ぶ必要のない荷物は車からおろしましょう。車の燃費は、荷物の重さに大きく影響されます。たとえば、
100kgの荷物を載せて走ると、3%程度も燃費が悪化します。
また、車の燃費は、空気抵抗にも敏感です。スキーキャリアなどの外装品は、使用しないときには外しま
しょう。
9. 走行の妨げとなる駐車はやめよう
迷惑駐車はやめましょう。交差点付近などの交通の妨げになる場所での駐車は、渋滞をもたらします。
迷惑駐車は、他の車の燃費を悪化させるばかりか、交通事故の原因にもなります。迷惑駐車の少ない
道路では、平均速度が向上し、燃費の悪化を防ぎます。
10.自分の燃費を把握しよう
自分の車の燃費を把握することを習慣にしましょう。日々の燃費を把握すると、自分のエコドライブ効果
が実感できます。車に装備されている燃費計・エコドライブナビゲーション・インターネットでの燃費管理な
どのエコドライブ支援機能を使うと便利です。
出典)経済産業省HP 自動車の“脱炭素化”のいま(前編)、エコドライブ普及連絡会エコドライブ10のすすめ
12月:電動車を導入しよう